ワクチン副反応対策、解熱剤の使い方

10月に入って多くの自治体でオミクロン株対応ワクチンの接種が始まりました。今回、オミクロン株対応ワクチンは、2回以上の接種を終えている12歳以上かつ直近5ヶ月経過後の人が対象です。

人の往来が活性化する12月中旬から新年にかけて抗体を高めておきたいので、12月上旬までには接種しておきたいと考えるも、私は3回目を2月にしたきりなのでいつでも打てますが、コロナ感染のハイリスクグループのビタワンは7月中旬に4回目に接種しているので、12月中旬まで打てないという……。第7波に翻弄された医療従事者等及び高齢者施設等の従事者も7月22日以降の接種でしたので、同じ悩みに直面していることでしょう。コロナの感染拡大期に間に合うようタイミングよくワクチンを打つ難しさを、つくづく感じております。

その後、接種間隔が3ヶ月に変更になって、無事11月下旬に夫婦揃って接種いたしました(2022.11.24)

それにしても、今年に入ってオミクロン株が主流となり、新型コロナ感染症が流行り始めた2年前と比べると恐怖心が薄れてきたのと同時にワクチン接種の副反応のきつさもあってか、どうもワクチン接種率が伸び悩んでいる様子。

ワクチンの副反応による頭痛や発熱は原因が明確でいわゆる病気ではないので、医者からすれば大事ではない。とはいえ、医療従事者でもない我々は体温計で41度なんて数字を見たらそれだけで失神しそうなくらい怖いし、そこまでの高熱じゃなくても痛かったりつらいのは嫌に決まってる。こういう時こそ市販薬の出番です。

なお、副反応の有無と抗体値の大小には何ら関連性はなく、熱が上がらないと抗体がつかないとかそんなことはありません。副反応なく抗体を得られるのが一番楽なことなのです。

過去3回の新型コロナワクチン接種(全てモデルナ)で私は市販の鎮痛剤2種類を適宜使ってほとんど副反応に悩まされずに過ごしましたが、周りで副反応の熱に苦しんだという声を多く聞きました。特に持病がない人なら鎮痛剤の使い方ひとつで楽にワクチンの副反応を乗り切れるので、ここに覚書として残します。

2種類の解熱剤を使い分けろ

薬局で「鎮痛剤・解熱剤」のコーナーに行くといろんな薬が並んでいるけれど、まずは2つの種類があることを覚えてほしい。アセトアミノフェンとNSAIDs(エヌセイズ)です。

この2種類を効果的に組み合わせれば、「薬を飲んでも効かなかった💢」なんて苦労がなくなります。

アセトアミノフェン

特徴:安全性が高い。熱を下げるが抗炎症作用がないため鎮痛効果は穏やか。肝代謝型(肝障害がある場合は使用量注意)

市販薬名:アセトアミノフェン、タイレノールラックルバッファリンルナJ

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

非ステロイド性抗炎症薬は文字数が多くて舌を噛みそうになるのでNSAIDs(エヌセイズ、エヌセイド)と略して呼ばれます。

特徴:強い抗炎症・鎮痛作用がある。消化器症状の副作用の頻度が高いので食後に服用する。まれに喘息・腎機能障害、インフルエンザの発熱には使用を控える

市販薬名:アスピリン(バファリン)、ロキソニン、イブプロフェン、ノーシン、セデス等

まずはアセトアミノフェンを飲め!

せっかちな人のために結論を先に書いておきます。
ワクチンの副反応の発熱を感じたらすぐにアセトアミノフェン300mgを飲みます。続けて飲む際は4時間以上間隔をあけて、1日1500mg(1日5錠)までにしましょう。アセトアミノフェンを飲んでも熱が上がる場合にNSAIDsを飲みましょう。

解熱剤や鎮痛剤は症状が軽いうちに使うのが効果的。我慢できなくなってから解熱剤を飲んで効かないと嘆くよりも、もしかして発熱してきた?と気が付いたタイミングでアセトアミノフェンを飲みましょう。軽度の副反応ならば、アセトアミノフェンを一日3回服用して発熱する2日間を乗り切れるかもしれません。

前回ワクチンで発熱したなら、その経験により発熱するタイミングの予想がつくでしょう。もし、発熱のタイミングが就眠中になるようなら寝る前にアセトアミノフェン300mgを1錠飲んでおくと楽に過ごせます。夜中に痛みで目が覚めるは避けたいもんね。

それでも熱が上がってきたらダブル処方!

アセトアミノフェンは体に優しい。なにせ3歳以上の幼児や授乳中の女性でも使えるほど優しい。なので、当然のように効き目も弱い。

前にワクチンの副反応で苦しんだ人はアセトアミノフェンを飲んで4時間経たないうちに熱が上がってくることがあるかもしれません。そこで初めてNSAIDsを飲みましょう(胃を荒らさないよう服用前に軽く何か食べてね)。腰痛をよく患う人にはお馴染みかと思いますが鎮痛成分ダブル処方です。この組み合わせはとても効果が高く、30分も経たないうちに発熱は治まるはずです。一旦熱が下がった後、さらに熱が上がってきたら再びアセトアミノフェンを飲みましょう。

まずはアセトアミノフェンで熱を下げ、その後は前の服用から4時間以上あいて発熱があったらアセトアミノフェン、4時間経たずに熱が上がってきたらNSAIDsを服用します。さらにさらに熱が上がってきたらアセトアミノフェンです。

我慢は無駄!

安全性が高いものが選ばれて市販薬として売られているのです。市販薬で治まる発熱なんて怖いものではありません。我慢した挙げ句にワクチンは懲り懲りとなるのが一番よくありません。本当にこういうのは我慢しないでね。せっかくワクチンという文明の利器があるのだから、ついでに解熱剤という市販薬も使って新型コロナにも恐怖心にも打ち勝ちましょう。

今年こそ安心して年末・年始が過ごせるよう願っています。

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Posted by くるっクマ